2013年1月10日木曜日

東方の三博士

Los Reyes Magos llegan a #Boadilla a las 18:00 horas: http://www.aytoboadilla.com/boadilla-del-monte-espera-a-los-reyes-magos-en-el-palacio-del-infante-don-luis/

東方の三博士は午後6時にボアディージャにやってくる。


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新年最初のネタは何にしようかと迷っているうちに、どんどん時間ばかり過ぎてしまって、なんだか今更感のある話題になってしまったのですが、今日はスペインのクリスマスの慣習について少しお話ししようかと思います。スペインや中南米についてすでに詳しい方は既によくご存知のことかと思いますので、流してください。

スペインは歴史的にカトリックが強い国で、現在も7割強がカトリック信者だと言われています。もっとも、幼児洗礼は受けていても日常的に教会に行ったり、家庭内で祈ったりする人というのはかなり限られていて、wikipediaによると13.7%だとか…。それでも、クリスマスのようなキリスト教関係の行事のときには、しっかりカトリックの影響が色濃く見られます。


この国には原則としてサンタ・クロースは来ません。子供たちにプレゼントを持って来るのは、東方からやってくる三博士です。これは、新約聖書に出てくる、イエスの誕生を祝うために東方から三人の博士がやってきたという逸話に因んだもので、スペインでは、この三博士はMelchor, Gaspar, Baltasarという名前で呼ばれていて、Melchorはヨーロッパから、Gasparはアジアから、Baltasarはアフリカからやって来たことになっており、それぞれ白人、黄色人種、黒人らしいのですが、Gasparはペルシャからという説もあります。

さて、今回のツィートですが、私が現在住んでいるマドリッドの郊外Boadilla del Monteという町の市役所が1月5日にアップしたものなのですが、この日、わが町でもこの東方の三博士たちのパレードというのが行われて、その開始時間が午後6時だった訳です。

日本語では一般的に東方の三博士と訳されていますが、ご存知のように「rey」は王様、「mago」は魔法使い。エルサレムの方角に新たな星の出現を見てイエスの誕生を知ったということから、天文学者ということになっているようです。

この三博士がやってくるのが1月5日の夜で、6日はel día de los Reyes。公現日(祭)やエピファニーなんていう名前で聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。そして、この日に食べるのがRoscón de Reyesと言われる大きなドーナツ型をした菓子パンで、中に生クリームやカスタードクリーム、マジパンの入ったものなどいくつかバリエーションがあるのですが、必ずエンドウ豆と小さなフィギュアが埋め込まれていて、自分が食べたところにエンドウ豆が入っていた人がRoscón代を払い、フィギュアが入っていた人は、その年、幸運に恵まれると言われています。

ちなみに、フランスにはGalette de Roisというやはりマジパンが中に入ったパイのようなものがあって、中にフィギュアが入っているのは同じなのですが、フィギュアが当たった人はその日王様になれるのだとか…。でも、前夜の博士のパレードはなく、その代わりに東北地方だけのようですが、12月6日にSan Nicolásというサンタ・クロースのモデルとなったと言われている聖人のお祭りがあり、主役は違いますが同じようなパレードが行われます。

この1月6日をもってクリスマス関連の行事はすべて終わりで、翌日から学校も始まり(今年は6日が日曜だったので、月曜も休みでしたが)ます。そして、一部の都市では早められているところもありますが、原則として1月7日からバーゲンが始まるというのは、フランスも共通のようです。

話はそれてしまいましたが、ヨーロッパの文化を理解する上で、キリスト教に関する知識を深めることはとっても役立ちます。手塚治虫氏による「旧約聖書物語」なんていうのもあるようですので、目を通してみるのも良いかもしれません。

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